特別目的会社と訳すことが多い。資産の買取り・資金調達のための証券発行・譲受資産に関する信用補完・発生した収益を投資家に配分したりするための橋渡しをする会社形態の「箱」をいう。「箱」の形態には、「会社」以外にも「信託」や「組合」があり、「箱」のことを広義で使用する場合には、「SPV(Special Puropse Vehicle)」という。
SPCは日本国内に設立される場合と、海外に設立される場合がある。国内に設立されるSPCは、SPC法に基づく「特定目的会社」、商法に基づく「株式会社」、有限会社法に基づく「有限会社」のいずれかとなる。「特定目的会社」は、一定の要件のもと二重課税を免除される。「株式会社」と「有限会社」はそのままでは二重課税されるため、匿名組合を利用して回避することが多い。「特定目的会社」の場合は、優先出資証券(エクイティ)と特定社債(デット)が証券化商品として発行され販売される。
SPCが海外に設立される場合、税制上の優遇措置、設立の事務手続きの利便性、政情の安定、倒産隔離が容易なことから、英領ケイマン島に設立される場合が多い。