『総務省が2017年1月31日に発表した住民基本台帳に基づく2016年の人口移動報告によると、一都三県では、転入者が転出者を11万7868人上回った』、と日本経済新聞が報じています。
この報告書によると、転入超過(転入者-転出者がプラスになる)の県は、東京・千葉、埼玉、神奈川、愛知、福岡、大阪の順で7県のみ。残りの40県は転出超過となっています。一都三県の転入超過は21年間続いています。この傾向は、首都圏や大都市圏一極集中を顕著に表しており、地方都市の衰退とこれからが心配されます。
総務省のデータ(2013年)では、東京23区への転入者(人口流入)は1年で58万人を超えており、東京を中心に首都圏への流入の多さがうかがえます。
左の図は各県の県庁所在地における人口対比での転入者の割合が高い順位に並べています。最も割合が高いのが福岡市で6.91%、数が最も多いのが東京23区で58.6万人となっています。
もちろん、近隣の県からの移動もあると思いますが、転入者の多くの移動理由は、進学、就職とされています。
進学や就職での転入者は、住宅を購入するよりはまず賃貸住宅を求めるものと考えられます。東京都心の賃貸住宅需要を支える大きな要因といえます。
都道府県庁所在地の転入者数ランキングTOP10:総務省(2013年調査)より作成