東京の人口が増えており、不動産の価値を地価で考えてみると東京は資産価値が下がらない魅力的なエリアであるとわかります。
また、地価がかなり高くなっているのも事実です。そこで不動産投資をするにあたり気を付けたいことは、投資する立地を間違えてはいけないということです。
なぜなら地価が保たれている地域は限定されており、例えば東京で23区内ならどこでもいいというわけではないからです。
では価格が上昇基調にある局面で、価値ある物件に投資するにはどう考えればよいでしょうか。
都心3区の平均変動率は強気の上昇基調
平成28年1月以降の1年間の地価は、国土交通省が発表した2017年1月1日時点の地価公示結果によると、全国平均の全用途平均で2年連続の上昇となりました。
用途別にみると、住宅地は昨年の下落から脱しました。これは、全国的に雇用情勢の改善がされるなかで、住宅ローン減税などの施策がマイホーム取得の需要の下支えとなる効果があったものとみられます。したがって、住宅地の地価は総じて底堅く推移しており、上昇が継続または下落幅が縮小する地域が見られました。
また、商業地は2年連続の上昇となり、上昇基調を強めていると言えます。
三大都市圏を見てみますと、住宅地は大阪圏が昨年の上昇から横ばいとなった以外は、おおむね前年並みではありますが小幅な上昇が見られます。商業地は名古屋圏を除いては上昇基調を強めています。また、地方圏に目を向けてみると、地方四市(札幌・仙台・広島・福岡)では全ての用途において三大都市圏を上回る上昇を示しています。
もう少し詳しくご説明しますと、住宅地においては、特に東京・大阪・名古屋の三大都市圏と、地方四市が健闘していて、他の地域との格差が広がっています。東京都全体の住宅地の平均変動率は1.9%と近隣3県(神奈川0.0%・埼玉0.2%・千葉0.2%)を引き離しており、特に都心3区(千代田区7.5%、中央区6.2%、港区5.2%)は区部全域平均の3.0%に比べてもかなり高い数字となっています。
東京の人口は増え続けている
平成27年の総務省の国勢調査(人口・世帯数(速報値))によると、平成22年から94万7千人の減少、率にすると0.7%減となり、日本の人口は1億2,711万人となりました。とうとう1億3,000万人を割りこむ状況になり、実に39道府県で人口が減少しています。
反対に人口が増えているところもあり、それは沖縄県・東京都・愛知県・埼玉県・神奈川県・福岡県・滋賀県・千葉県の8都県です。全国1,719市町村のうち、過去5年間で人口が増加したのは303市町村でした。特に増加数の多かった市町村は、東京都特別区部(東京都特別区部とは23区を1市として扱ったもの)をはじめ、政令指定都市やその周辺のベッドタウン等の市町村でした。
人口減少の数が多かった市町村の原因として、近隣の大都市や東京圏への転出や工業都市の事業所移転などに伴う転出などが考えられます。極めて興味深いのは、各都道府県の県庁所在市の半数が人口減少となっている現状です。
日本全体で見れば人口は減っていますが、地域によっては増加しています。また、世帯数をみると地域によっては増加が顕著です。特に東京23区では平成22年から約57万6千世帯もの増加をしており、増加率にすると約13%増となりました(※)。つまり、東京には他地域から人口や世帯が流れてきており毎年増え続けていると言えます。
※出所:「住民基本台帳による東京都の世帯と人口 平成29年/東京都の統計」より
現金をどのような金融資産に変えるかを考える時
では、このような地価の上昇などの背景を踏まえて、あらためて資産形成について考えてみたいと思います。自分に合った資産形成とはどのようなものになるでしょう。安定的な資産形成を実現するためには、長期投資と分散投資が大切になります。
例えば、資産には、株、外貨、債券、貴金属、不動産を挙げることができます。不動産はそのなかで良い選択肢のひとつだと思っています。わたしはお金の専門家であるファイナンシャル・プランナーとして、これらすべての商品への投資を経験してきました。もちろん、今でも行っています。
そのなかで、一番安心して投資を継続できているのが不動産投資なのです。もちろん、人それぞれ感じ方は違うことでしょう。デイトレードのように毎日価格をチェックしていなくてもいいのが私には性に合っています。反対にワクワクドキドキもしませんが、私にとってはこれがいいのかもしれません。
不動産投資というのは、事業になりますから、自分の創意工夫が活きる場面もあります。簡単なリフォームなどを考えるのがお好きな方は楽しいことでしょう。
女性はこれからのご自身の長い人生を経済的に守っていかなければなりません。何歳になってもあくせくしていなければならないのはいやですよね。
不動産の価格が上がってきていることをお伝えしましたが、その現象に踊らされずに、冷静になって、きちんとした不動産業者と真の価値ある物件にと出会ってください。