不動産サイトHOME’Sを運営している株式会社Lifull(ライフル)が2017年2月に発表した「借りて住みたい街ランキング」によると、1位に輝いたのは池袋でした。
これまで2015年、2016年のランキングでトップに位置していた吉祥寺が9位と大幅にランクダウンしたことが話題となっています。
ここでは、ランキングの内容と不動産投資をするうえで改めておさえておきたいポイントをご紹介します。
2017年「借りて住みたい街ランキング」の結果は?
本年のランキング結果は以下のようになっています。
※カッコ内は2016年に発表された順位と変動数。昨年公開されたデータが20位までのため、それ未満だった場合は「圏外」と表記しています。
1位:池袋 (6位 ↑5)
2位:三軒茶屋(圏外)
3位:武蔵小杉(5位 ↑2)
4位:川崎 (13位 ↑9)
5位:中野 (圏外)
6位:高円寺 (圏外)
7位:恵比寿 (3位 ↓4)
8位:大宮 (15位 ↑7)
9位:吉祥寺 (9位 ↓8)
10位:荻窪 (8位 ↓2)
注目すべきポイントは、2016年のランキングで6位だった池袋が1位になり、1位だった吉祥寺が9位になったという点です。
昨年まで人気の街だった吉祥寺がランクを下げてしまった理由はいったい何だったのでしょうか?
これは、今までのアンケートを基にしたランキングではなく、実際にWEBの物件サイト上で検索や問い合わせがあった件数を基にしたものに集計方法を変更したことが原因としてあげられます。
これまで「住んでみたい」という希望による集計と、「実際に住むならどこが良いか」という現実的な判断による集計の違いが、結果にあらわれたのです。つまり、あこがれる街と実際に住む街は異なるということです。
このため、これまでのランキングと比べると「より現実性が高いランキング」であるといえるでしょう。
交通の利便性が最重要
池袋が1位になった理由は「ビッグターミナルとしての交通の利便性」であると同社(株式会社Lifful)は分析しています。
池袋駅の利用者は新宿に続き全国で2位であり、西武池袋線や東武東上線など、複数の路線が乗り入れていることから、利便性を求める人が池袋に注目し、集まっている理由だと考えられるのです。これはランキングに武蔵小杉や川崎、大宮などがランクインしたことも、多くの人が路線の便利さを重視しているということを裏付けた結果だといえるでしょう。
今後投資するなら現実的かつ進化する街
今年の「借りて住みたい街ランキング」は今までの“あこがれ”が混じったアンケートから、“現実”的な要素が濃くなりました。このため不動産投資家にとってより参考になる情報と言えます。
特に交通の利便性が元々良いところは、何かきっかけがあれば一気に人気の街になります。
池袋は今、再開発が進み、国際アートカルチャー都市へと変貌しつつあります。こうした街の変化も、人を惹き付けている理由といえるでしょう。
不動産投資では、仕事環境へのアクセス、イベントやアートカルチャーなどの刺激体験、深夜の生活環境などと合わせて、街自体が「これからどのように進化するか」ということもポイントです。つまり、街のポテンシャルに投資するものなのです。
不動産投資を検討している方は、これから多くの人が住みたくなる街、「都心の利便性と将来の可能性を併せ持った進化エリア」に的を絞ってみてはいかがでしょうか。