不動産投資の初心者だからこそ、失敗しない戦略が必要です。
もし、空室による収入の途絶えがあれば、あなたの給与からローン返済のためのお金の持ち出しをしなければならなくなります。
そうなると、まさに負債を抱えた不良物件となってしまいます。
しかし、初めてであっても、スタートがうまくいけば、収入が安定することはもちろんのこと、次の投資用物件へも挑戦できます。このように明暗が分かれてしまうのが不動産投資です。
そのためには、顧客である入居者のニーズを絞りこむこと、そして事業の成功を左右する物件選びが重要になります。
時代のニーズは単独世帯（単身）向け
まず、入居者となってもらえる顧客のニーズを考えてみましょう。「明日への統計20178」（総務省調べ）によると、一般世帯の1世帯当たり人員は、2.33人で平成7年（2.82人）から引き続き減少しています。反対に、世帯数は平成7年から約20％超も増えているため、「一人暮らし世帯」が増えているという傾向が伺えます。
さらに。「東京都世帯数の予測」（東京都総務局統計部）によると、東京都の「単独世帯」は平成22年では292万世帯であったのが、平成47年（2045年）には323世帯になると予測されています。
不動産賃貸を考えた場合に、このような統計も参考にしてみるのもよいでしょう。
不動産を購入するエリアは、都心である東京を候補に挙げることができます。間取りは、単身世帯向けの物件であれば、借り手のニーズがあると判断できます。
ファミリー世帯が住むところを探す場合は、賃貸と持ち家と両方を検討することが考えられます。そうなると、選択肢の幅が広くなりますから、顧客になってもらえるチャンスが減ってしまいますよね。
一方、単身者が住むところを探す場合には、まず賃貸物件を優先に探すケースが多いのではないでしょうか。
不動産投資を始めるのは単身者向けのマンションに絞り込むのが良いでしょう。では、賃貸用物件は東京のどのエリアに持てばよいでしょうか。
山手線上の都心駅がキーワードに
不動産投資のための物件は、マイホームとして自宅を買うわけではありません。
これから安定した家賃収入を得るための優れた「資産」を仕入れて、その資産をもとに家賃収入を得ることが目的なのです。
先ほどは東京の人口が増えているとお伝えしましたが、東京も広いですから、どのエリアの物件を買うべきか、しっかり検討をしないといけません。
国土交通省土地鑑定委員会による「平成30年地価公示の実施状況及び地価の状況」の調べでは、「東京圏の沿線別駅周辺住宅地の公示価格例」というものを公表しています。
ここでは、都内を走る各沿線上の駅の住宅地の公示価格を見渡すことができます。あなたの憧れの沿線と駅は、どこでしょうか。
この調べでは、東京駅からの直線距離10kmごとに円が描かれています。蜘蛛の巣のように郊外へ向けて多くの沿線が拡がっています。
当然のことながら、ＪＲ東京駅からの直線距離が長くなっていけば行くほど、地価は低くなります。
逆に、円の中心、つまりはＪＲ東京駅に近ければ近いほど地価価格は高いわけです。
ちなみに、表示されている価格は、表示の地域において駅からおおむね１km程度にある標準地の 平成30年1月1日における1平方メートル当たりの価格を示します。
この調べの中心部分となる10km圏内には、四ツ谷や麻布十番、渋谷、中野駅など馴染みのある駅名が点在しています。
このなかで最も高い駅周辺が四ツ谷の3,850千円（1平方メートル当たりの価格）、次いで麻布十番の2,080千円です。
気を付けたいのが、東京東部は、10km圏内であっても価格が低くなっています。マイホームにはいいかもしれませんが、不動産価値を考慮した場合にはすすんで検討するというエリアではないかもしれません。
それよりも、品川駅や、渋谷駅、・新宿駅、・池袋駅などのオフィスが集中する駅は働く人も多く地方や海外からの転勤者も多いので賃貸需要が非常に高いのでに注目すべきでしょう。不動産としての価値が高いと言えるのは当然です。
東京を走る沿線は、総武線や中央線、東海道本線などいくつも交わっていますが、品川駅や、渋谷駅、・新宿駅、・池袋駅の路線は東京をぐるっと円を描いて走る「山手線」です。
ひとつの指標として山手線の駅を参考にして探してみると、効率よく検討ができるのではないでしょうか。
いかがでしょうか。都心にオフィス通勤するサラリーマンを優良な顧客として迎えることができるように、価値あるマンションを手に入れるというシナリオが成り立つのです。
これが、不動産投資でつまずかないための“成功のコツ”とも言えます。
エンジェル
