不動産投資を行うときには、多くの方が銀行などの金融機関から融資を受けて、物件購入を行うと思います。言うまでもありませんが、自らが住むための住宅(自用の住宅)の購入の時に借りる住宅ローンと、投資不動産を購入するときのローンは別のタイプのものです。異なるタイプのローンですから、審査もやや異なります。
投資不動産ローンの場合、購入者の信用力とともに不動産の資産価値を重点的に見られます。住宅ローンの場合は、購入者の信用力(年収=返済能力、所有資産など)が審査の中心ですので、審査の基準が違うのです。
投資不動産の借り入れの場合、購入される個人(法人)の信用にいくらまで借りられるか、だけではなく、その物件自体を金融機関が審査しており、購入金額(販売金額)にたいして、いくらまで借りることができるか(ローン上限)は、物件により異なります。なかでも、都心の物件は金融機関が査定した額(金融機関評価額)が購入価格100%まで出ている物件もあります。さらに、購入時に高い評価を得ている物件は、将来売りに出すときにも、購入希望者が不動産投資ローンの審査をした際に、同じように高い金融機関評価額を得る場合がほとんどです。
不動産投資を行う立場に立てば、出来る事なら、持ち出し金を少なくしたい、つまり、可能な限りを金融機関から調達したいというのが本音でしょう。こうした点も、物件選びの際にはポイントになると思います。もちろん、需要が将来にわたり安定しており、空室が続いたり、賃料が下がったりしないような物件であることはその大前提です。
2017年初のいま、投資不動産の際に金融機関から借りる金利は、史上最低レベルの水準にあります。例を挙げると10年物国債の利回りは、昨年(2016年)の半ば頃は、金利はマイナスでしたが、2017年3月15日現在では、0.09%となっています。不動産ローン金利の行方を予測するのには、この10年物国債の動向をチェックするのがいいでしょう。
僅かに、上昇の兆しは見えるものの、史上最低水準の金利であることには、間違いありません。低金利の時代を上手くとらえて不動産投資に活かしてください。