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【2024年4月】単独世帯の将来推計の変化と広めの単身用賃貸マンション需要

世帯類型別の将来推計は、国立社会保障・人口問題研究所が5年ごとの国勢調査をもとに、5年ごとに推計を行っていますが、この推計をさかのぼって見てみれば、推計が大きく変化していることが分かります。
ここでは、単独世帯の将来推計の過去3回分を並べて、推計のズレを見てみましょう。

推計の変化<単独世帯>


国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(2014・2019・2024年推計)」より作成

グラフは、国立社会保障・人口問題研究所の将来世帯数のうち、単独世帯だけを取り出して、過去3回分を重ねたものです。
これを見れば、5年ごとの推計のたびに、将来見通しを超えて単独世帯が増えていることが分かります。
また、推計が発表されるたびに、単独世帯のピークが、後にズレていることが分かります。

つまり、国立社会保障・人口問題研究所の推計以上に1人で住む単独世帯数が増えているという事で、同時に今後の増加傾向が顕著となる推計となっていることがわかります。
単独世帯は、高齢者夫婦の、片方の死去に伴うものが実数として多いのですが、この死去に伴うものは推計がしやすいものと言われています。
推計にズレが生じている大きな理由は、予想を超える、未婚化・晩婚化が進んでいるためと考えられます。

死去に伴う理由以外の単独世帯は、現在の30代~60代の未婚者と思われますが、これらの方々の多く(約7割)は賃貸住宅に住んでいると総務省データにあります。
このような傾向はかなり続くものと思われます。学生向けや20~30代向けの単身用の賃貸住宅だけでなく、今後は今以上に、40代~60代向けの、少し家賃が高くなっても広めの賃貸マンションの需要が増え続けると予想されます。