今後計画されている超高層マンションの7割が首都圏
全国で建設・計画されている超高層マンション(=20階建て以上)が約11.2万戸に達するようです。(㈱不動産経済研究所調べ)
首都圏では、8万1,510戸で、全国に占めるシェアは72.7%。今後、都心部や湾岸エリアを中心に計画されていますが、福岡県、北海道、愛知県、宮城県、岐阜県、岡山県などの地方都市でも計画されており、2023年には1万9,790戸と2万戸の大台に迫る勢いとなっています。
しかし、新型コロナウィルスの感染拡大やウクライナ情勢の影響などによる資材不足や価格高騰から計画が大きく後ろ倒しになる可能性もありそうです。
図表1:超高層マンションの完成(予定)年次別計画戸数(全国)
(株式会社不動産経済研究所「全国超高層マンション市場動向」より作成。以下同様。)
築10年以内の超高層マンション数のシェアが縮小に
図表2:首都圏超高層マンション新規竣工・ストック数
図表2は、振り返り可能な1976年から超高層マンションの竣工戸数の推移と、各年における建築年が1976年以降の超高層マンション竣工数の合計をストック数として推移をグラフで表しました。
首都圏の超高層マンションは、2000年以降急増し、2007年では2万3千戸、2008年は2万1千戸と2万戸の大台を突破した年もありました。ストック数もそこで大きく上昇しています。
図表3:首都圏超高層マンション築10年以内が占める割合
図表3は、各年において、超高層マンションストック数に対する、その年を含む過去10年間の超高層マンション竣工戸数の割合です。つまり、首都圏でその年に実在する超高層マンションストックの中で、築10年のものがどれくらいの割合あるかを示した数値です。
これによると、前述の2007年、2008年の2万戸超の竣工が築10年のステージを超えてから、築10年の割合が減少しているのが分かります。
その割合は、今後2025年頃までは大きく変わらないと予想されます。