JR山手線と都電荒川線が乗り入れている大塚駅。国内有数の繁華街で乗降客数世界3位の池袋駅と、「おばあちゃんの原宿」として有名な巣鴨駅に挟まれて、どうしても地味なイメージが先行してしまいます。
そんな大塚駅ですが、実はSUUMO『2017穴場と思う街ランキング』では、池袋と並んで第3位に入るなど、着実に注目度が上がっているエリアです。
近年は南口に大規模商業施設がオープンするなど大きく様変わりし、乗降客数も増えたことで以前よりも活気にあふれています。
これから北口の再開発も控えており、駅としてまだまだ潜在的なポテンシャルを秘めています。この再開発をきっかけに、人気が急上昇するというのも、けして的外れな話ではありません。
さらなる人気上昇が期待される大塚駅周辺の魅力について、詳しくご紹介していきます。
【目次】
1.大塚駅の交通アクセス
JR山手線
都電荒川線
バス
2.魅力
①スーパー・コンビニが多い
スーパー
コンビニ
②活気ある商店街
大塚 銀の鈴通り商店街
サンモール大塚商店街
③隣に池袋、巣鴨
④飲食店が豊富
⑤病院が充実
⑥治安が良い
⑦家賃が安い
⑧ビジネスホテルが多い
3.大塚駅の歴史
4.駅および駅周辺の環境
駅構内
北口エリアの環境
南口エリアの環境
5.駅周辺はさらなる開発に期待
北口
南口
6.口コミからわかる魅力
7.まとめ
1.大塚駅の交通アクセス
大塚駅はJRや路面電車、バスなど交通機関が充実しており非常に便利です。
まずは、大塚駅の交通アクセスについてご紹介していきます。
JR山手線
JR大塚駅は都心をめぐるJR山手線にあり、大規模商業施設が集まる池袋駅、観光スポットとして有名な巣鴨駅に挟まれています。
新宿駅に約11分、渋谷駅に約18分、東京駅に約19分と主要駅へのアクセスも良好です。
また、隣の池袋駅に行けば、埼京線、湘南新宿ライン、丸の内線、有楽町線、東武東上線など多数の路線が利用でき、成田空港や羽田空港の直通駅にも山手線からスムーズに移動が可能。
大塚駅のアクセスの良さは都内でもトップクラスです。
都電荒川線
都電荒川線の大塚駅前は23番目の駅で、巣鴨新田駅と向原駅が隣駅です。
隣接する両駅は大塚駅から歩ける程度の距離ですが、高齢者の生活を支える足として大変重宝されています。
バス
大塚駅前のバス乗り場は南口にあり、都営バスが3系統乗り入れています。都02系統は大塚駅前~錦糸町駅前、上60系統は上野公園~池袋駅東口まで運行しています。
特に上野公園方面のバスは、大学が多く集まる文京区を通過するため、通学にも適しています。
ちなみに、東京大学へのアクセスは本郷三丁目駅が一般的ですが、敷地が広大なため農学部などはバスで行く方が近いのです。
池袋はもちろん、錦糸町、上野にもオフィスが密集しており、これらの近隣に観光地も多いことから、平日休日問わず、バスの利用者は絶えません。
2.大塚駅の魅力
実際に住む街を検討する時は、交通アクセス以外にも、おいしい飲食店の有無、スーパーまでの距離、家賃など、実際に住む上での便利さも指標となるはずです。
ここでは、大塚駅の魅力を8つの視点で詳しくご紹介していきます。
①スーパー・コンビニが多い
スーパーやコンビニは、住まいの近くにあると嬉しいですよね。
大塚駅周辺にはたくさんのスーパーやコンビニが展開しています。
帰宅時に気軽に買い物ができる立地は一人暮らしや共働き世帯には大きな魅力です。その内訳を見ていきましょう。
スーパー
大塚駅の半径500m以内に大小8店舗のスーパーが営業しています。(2019年10月現在)
大塚駅直結の商業施設アトレヴィには上記2店舗のほかにも、総菜、パン、スイーツなどの店舗が入っていて、食料品がとても充実しています。
スーパーは、価格帯や商品展開にそれぞれ特長があり、その日の用途や気分で使い分けができるのも、嬉しいポイントでしょう。
また、まいばすけっと各店は24時、アトレヴィ大塚内のデリドと成城石井は22時半まで営業しており、帰りが遅い人でも利用できるのは大きな魅力と言えます。
コンビニ
コンビニも駅を中心に多数あり、半径500m以内に26店が営業しています。(2019年10月現在)
その内訳は通りです。
②活気ある商店街
大塚駅周辺には、北口と南口それぞれに大きな商店街があり、活気にあふれています。
いずれも、山手線沿線にしては珍しく昭和の風情を残す商店街で、昼夜を問わず地元の方や通勤客で賑わっています。
ここでは、それぞれの商店街の魅力をご紹介していきます。
大塚 銀の鈴通り商店街
サンモール大塚商店街
大塚駅の南口を出て、ロータリーと都電荒川線を越えると、サンモール大塚商店街があります。
北口の大塚銀の鈴通り商店街と同様に、飲食店やスーパー、コンビニ、ファッション、パン屋など、利便性の高い店舗がたくさん揃い、地元民、サラリーマン、外国人観光客でにぎわっています。
③隣に池袋と巣鴨
隣駅には、日本有数の繁華街である池袋、おばあちゃんの原宿巣鴨があります。
池袋の商業施設の利用や、ビジネスエリア、あるいはターミナル駅としての利便性を享受できるのも、大塚エリアが持つ魅力の1つでしょう。
巣鴨には、地蔵通り商店街や「とげぬき地蔵(高岩寺)」「真性寺」「六義園」などがあり、大塚から一駅乗るだけで、古き良き日本の風景や文化を堪能することができます。
④飲食店が豊富
実は、大塚は戦前まで池袋以上の歓楽街でした。
その名残から、大塚駅周辺はたくさんの飲食店がしのぎを削り、飲食激戦区として知られています。
駅ナカ、商店街を中心に幅広いジャンルの飲食店が揃っているので、飲み会や外食の選択肢に困ることがなく、自炊をあまりしない方も暮らしやすい街です。
⑤病院が充実
病院も住む上で大切な要素になるのではないでしょうか。
大塚駅周辺は、さまざまな診療科目の病院施設が充実しています。
駅前を中心に、内科28件、外科10件、小児科8件、眼科6件、耳鼻咽喉科4件、歯科32件と多くの病院が開業しています。(2019年10月現在)
⑥治安が良い
駅前交番に加え、巣鴨警察署も駅東側約300mのところにあり、治安もおおむね良好です。
事実、警視庁の「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」によると、2018年1月~12月の粗暴行為(暴行・傷害・脅迫・恐喝)の発生件数は、4件未満と比較的治安が良いと言えます。
大塚駅周辺の池袋や西日暮里、上野の犯罪件数と比較してみると、2018年1月~12月の粗暴行為の発生件数(特に多いエリア)は、池袋(西池袋1丁目、南池袋1丁目)が97件、西日暮里(西日暮里5丁目、西日暮里2丁目)が33件、上野(上野6丁目、上野7丁目)が42件と、圧倒的に多いことがわかります。
ただ、駅と隣接している「南大塚3丁目」と「北大塚2丁目」周辺の治安はラブホテルや風俗店が数多く営業していることも影響し、若干治安が悪くなります。
先ほどの統計データによると、大塚駅南口側の「南大塚3丁目」で暴行が5件、傷害が4件、反対の北口側の「北大塚2丁目」では、暴行が2件、傷害が11件、恐喝が1件となっています。
引用元(警視庁“区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数”.警視庁.https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/about_mpd/jokyo_tokei/jokyo/ninchikensu.html、(参照2019-10-10).)
⑦家賃が安い
池袋の隣にもかかわらず、山手線沿線の中で家賃が比較的安いということも大きな魅力です。
以下は、大塚の間取り別の家賃相場です。
間取り |
家賃相場 |
---|---|
1R(ワンルーム) | 7.89万円 |
1K | 9.20万円 |
1DK | 10.98万円 |
1LDK | 14.41万円 |
2K | 10.01万円 |
2DK | 11.97万円 |
2LDK | 19.94万円 |
引用元(株式会社LIFEFULL “大塚駅の家賃相場情報”. 物件数No.1の不動産・住宅情報サイト ライフルホームズ.https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/otsuka_00584-st/price/、(参照2019-10-10).)
山手線沿線の1R・1K・1DKの平均家賃相場ランキングは以下のようになっています。
間取り |
家賃相場 |
---|---|
新橋 | 13.79万円 |
恵比寿 | 13.50万円 |
浜松町 | 13.22万円 |
渋谷 | 13.11万円 |
原宿 | 12.66万円 |
神田 | 12.34万円 |
目黒 | 11.83万円 |
田町 | 11.81万円 |
代々木 | 10.29万円 |
新宿 | 11.25万円 |
品川 | 11.10万円 |
秋葉原 | 11.00万円 |
東京 | 10.95万円 |
御徒町 | 10.88万円 |
五反田 | 10.74万円 |
大崎 | 10.49万円 |
高田馬場 | 10.07万円 |
鶯谷 | 9.61万円 |
池袋 | 9.40万円 |
駒込 | 9.39万円 |
★大塚 | 9.01万円 |
巣鴨 | 8.92万円 |
目白 | 8.83万円 |
日暮里 | 8.68万円 |
新大久保 | 8.48万円 |
田端 | 7.96万円 |
西日暮里 | 7.92万円 |
引用元(株式会社LIFEFULL “JR山手線の家賃相場情報”. 物件数No.1の不動産・住宅情報サイト ライフルホームズ.
https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/yamanote-line/price/、(参照2019-10-10).)
このように、高価格帯の山手線沿線の駅としては安い家賃で住むことができます。
また、大塚周辺はファミリー層よりも単身で住んでいる人が多いエリアだと言われています。
ワンルームや1Kの需要が高く、家賃が抑えられ、利便性が高い大塚周辺は、通勤やプライベートにおいて非常に高いアドバンテージがあります。
⑧ビジネスホテルが多い
もちろんビジネス需要に限らず、「サンシャインシティ」や「とげぬき地蔵」など観光地も近隣にあるため、国内外の観光客からも高い需要があります。
この宿泊客が日中や夜間に商店街や商業施設を積極的に利用することから、ホテルは駅周辺の賑わいを創出する基点として、重要な要素です。
3.大塚駅の歴史
現在、豊島区の中心は池袋ですが、戦前までは大塚駅周辺が城北の中心でした。
江戸時代、現在の大塚駅がある春日通りと白山通りの間の平野部は主に田畑でしたが、明治時代になり市街化が進み、1903年に大塚駅が開設され、1911年には王子(飛鳥山上)~大塚間で都電荒川線が開通しました。
また、池袋駅前への東京市電気局(1943年に現東京交通局に名称変更)の延伸が遅れたこともあって、大塚駅界隈は大正時代末期から賑わいの中心だったと言われています。
しかし、戦災により地域の大半が被害を受け、戦後は大塚駅周辺で戦災復興土地区画整理事業が行われ、その他の区域は、戦前の狭い道路のまま建築物が再建されました。
戦災復興土地区画整理事業が行われた地区には中高層のマンションなどが建設され、それ以外では木造住宅密集地域が広がり、現在の大塚が形作られました。
4.駅および駅周辺の環境
ここまで、大塚駅の魅力などをご紹介してきましたが、駅構内や駅周辺の環境を知ることも、さらに魅力を深掘りする上で欠かせません。
ここでは、現在の駅構内、北口・南口の各エリアの環境についてもご紹介していきます。
駅構内の環境
北口エリアの環境
5.駅周辺はさらなる開発に期待
駅周辺では駅を利用する人の利便性向上を図った再開発が立て続けに行われてきました。大塚地域の住民増加など、着実に再開発は成果を挙げているようです。
豊島区としても、今後も北口を中心に周辺の開発を加速させていく方針で、ますます大塚駅の人気が高まることは間違いなさそうです。
これからは南北一体の開発が、今後の発展のカギを握っていると言っても過言ではありません。
北口、南口で現在進められている開発計画をご紹介していきます。
北口
南口
6.口コミからわかる魅力
ここまで大塚駅の魅力をいくつかお伝えしましたが、やはり実際に住んでいる方の生の声が最も信ぴょう性があります。
NTTレゾナント運営の不動産総合サイト「goo住宅・不動産」に寄せられた大塚駅の口コミによると、満足ポイントとして主に「都心へのアクセスの良さ」「飲食店の多さ」「コンビニやスーパーが多い」「住宅街は閑静」などと、ご紹介した魅力の多くが挙がっていました。
一方、不満ポイントには「風俗店が多い」「道路が狭くて車が渋滞しやすい」「公園が遠い」「遊べる場所がない」「外国人が多くて怖い」などが挙がりました。
実際に住んでいる方の意見は、大塚駅への引越しを検討する上で、貴重な情報です。
引越しを検討する際に、口コミサイトで魅力やデメリットを確認するのも、失敗のない引越しにつながります。
7.まとめ
大塚駅は、大半の都心へのアクセスが良く、スーパーやコンビニが豊富で、活気あふれる商店街があるなど、隠れた魅力が詰まった駅です。
また、北口の再開発なども着々と進められており、いずれは山手線沿線でもポテンシャルの高い地区として挙げられるようになると期待されています。
山手線沿線の中では家賃も比較的安く、治安もいいので、これからの1人暮らしには適した場所なのかもしれません。
住むか住まないは別として、まずは一度、魅力あふれる大塚駅に足を運ばれてはいかがでしょうか。